アイリストの仕事は何歳まで続けられる? 将来性はある?

コラム

ネイリストに並んで美容業界では大人気のアイリスト。
まだまだ女性主体のアイリストの現場は、美容専門学校を卒業した20歳~子育てが一段落したママさんアイリストまで様々な年齢の方が活躍しています。

女性の中には、いずれは結婚・妊娠・出産を考えている方がいらっしゃると思います。

そんな方たちが不安に思うのが、産休・育休を取得できるのか。
もし現場復帰できたとして
「 何歳くらいまでアイリストとして働いていけるのか 」ということです。

今回は、アイリストの将来についてご紹介をしていきます。

前提知識:アイリストの仕事に必要な資格とは

これからアイリストを目指したい人や、アイリストへの転職を検討している人が気になるのが、アイリストとして働く場合、特定の資格が必要となるのかどうかではないでしょうか。

アイリストの仕事をするために必要な資格は、現時点では美容師免許のみ。

従来は特に資格の有無を言及されることはありませんでしたが、2008年より安全性を考慮したことと、美容師法にもとづく美容行為にあたると定められたことで、美容師免許が必須となりました。

よりアイリストとしての転職を有利にしたいなら、一定レベルの技術が証明できる民間資格(日本まつ毛エクステンション認定機構の認定機構1~3級など)の取得もおすすめです。

また、仮に美容師免許を取得していても、施術する場所が「美容所として登録している」サロン(自宅サロン含む)でなければ、施術や営業は認められない点にも注意しておきましょう。

アイリストになるためにはどんな学校に行く必要がある?

前述のとおり、アイリストになるためには美容師国家試験に合格し、所定の手続きを経て美容師免許を取得する必要があります。

そのためアイリストを目指す人も、まずは美容師国家試験を受験できるよう専門学校など美容師の養成機関に2年間(通信の場合は3年間)通うこととなります。

最近はネイル&アイラッシュコースなど、ネイリストやアイリストを目指すのに特化した学科を設置している専門学校も多く、効率良く学ぶことができます。

また、卒業後にアイリスト専門のスクールや通信講座で学ぶ方法もあるため、すでに美容師免許を取得している人は、このような専門性に特化したスクールがおすすめ。

アイリストという職業の将来性・選択肢を紹介

アイリストを目指すうえで、職業そのものの将来性を考える人も多いのではないでしょうか。

2021年に大手サロン予約サイトが行った調査では、美容にお金を使いたい部分は髪や肌が多かったが、目・鼻・口などパーツ部分のケアを重視するユーザーの割合も多い結果となりました。

また、近年の若年層、いわゆるZ世代を中心にカメラ映りの良さを重視する傾向があるため、カメラに高確率で映る目元部分の美容商品・サービスは高い需要が続くと期待できます。

アイリストとしてデビューした後は、将来の選択肢も次のように複数考えられるでしょう。

生涯プレイヤーとして活躍する

アイリストは施術の正確さと速さが求められる技術職です。
そのため一度技術を身につけると、生涯プレイヤーとして活躍することもできます。

接客である以上はお客さんと共通の話ができるよう、美容以外のトレンドにも敏感になっておく必要がありますが、施術で求められる基本的な技術は将来もずっと通用するものです。

接客が好きな人や、自分の技術でお客さんを喜ばせたい人は、ずっと施術を行うのも選択肢のひとつ。

店長やマネージャーなどの管理職になる

高い技術や豊富な知識があり、同じサロンの仲間から信頼されるような人物は、会社から店長やマネージャーへのステップアップを提案されることもあるでしょう。

もちろん、人の上に立つためにはマネジメント能力や経営に関する知識など、アイリストとしての技術や知識以外の能力も求められるようになります。

しかし、キャリアアップを希望するのであれば施術に関係ない部分も積極的に吸収し、店長やマネージャーなどの管理職を目指してみても良いですね。
管理職なら必ずしも施術に長時間関わるものではないため、将来、体力的にキツくなったとしても業界に関わり続けることができます。

独立してサロンオーナーになる

自分だけのお店を持ちたい、と独立を目標として入社しているアイリストは少なくありません。
ある程度の技術や知識を磨いたら、本格的に独立してサロンオーナーになることを目指してみても良いですね。

サロンオーナーと一口に言っても、個人オーナーもいれば、法人オーナーとして活躍しているアイリストもいます。

・個人オーナー:自分1人でサロン(ホームサロンなど)を運営する
・法人オーナー:アイリストなどスタッフを雇って法人として運営する

どちらも経営のノウハウが必要な点は同じだが、法人オーナーの場合はそこに雇い入れたスタッフの教育、管理など人事に関する手腕も求められます。
自分が運営したいサロン像を明確にしたうえで、個人オーナーと法人オーナーどちらで起業するか考えましょう。

美容学校講師になり、若い世代を育てる

培ってきた技術と知識を活かして、後進のために講師として活躍する方法もあります。

前述のとおり最近はネイル&アイラッシュコースなど専門学科を設置している養成機関も登場し、講師の需要が高まりつつあります。

美容学校での求人がなくても、大手企業を中心に本社やサロンでの教育係としての求人が出る場合も多いため、人に教えることが得意な人は講師を目指すのも選択肢の一つとしてあります。

アイリストの仕事は一生続けられる? 辞める理由は?

アイリストの職業そのものに高い需要があっても、実際に長く働けるかどうかは別問題です。

もちろん仕事が好きで長く業界で活躍している人もいるが、一方でなんらかの事情によってサロンを辞めてしまう人もいます。
アイリストが退職・離職してしまう理由で多いのは、次の2パターン。

結婚や出産で辞める人が多い

アイリストは業界の特性上、20代~30代の女性が多くを占めており、結婚や出産といった大きなライフイベントを機に辞めるケースは多くあります。

基本的に座って施術するため、立ちっぱなしの仕事に比べると妊婦でも働きやすい仕事ですが、一方でずっと前傾姿勢のまま施術するという特徴もあるため、妊娠初期は働きやすくてもお腹が大きくなるにつれて施術が難しくなり、それを機に辞める傾向が強い。

復帰後も子どもの急な発熱や学年行事など、これまでのように働けるとは限らない点も関係しています。
ただしアイリストは技術職と言えるため、子どもがある程度大きくなってから復帰できるというメリットもあります。

肉体的な限界が壁として立ちはだかる

アイリストは長時間の前傾姿勢や、目の酷使など肉体的な負担もあります。
ツイザーで繊細な作業を行うことから、腱鞘炎に悩まされるアイリストも少なくありません。

技術や知識の面では将来も長く活躍できるが、こうした肉体的な負担が続き、いずれ限界が来ることもあります。
ただし、管理職や講師など体力的な負担が軽減できるキャリアアップも目指せるため、肉体的な限界に不安がある方は、そういった選択肢も視野に入れてみましょう。

まとめ

アイリストとしての活躍は、60歳でも可能です。
しかし、視力や老眼・体力面などでの衰えを感じてしまい途中でやむを得ず辞めてしまう方も少なくありません。
よりアイリストとして長く活躍するためには自身のメンテナンスも必要になります。
お客様にとって美の師匠としていつまでも輝き続ける存在でいてほしいですね。

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