美容師の仕事の魅力の1つに、やりがいを感じながら働けることが挙げられます。しかし、いざ美容師になったものの、目標がなくただ業務をこなすだけとなっている人も少なくありません。美容師がやりがいを感じながらキャリアアップを目指すには、目標を設定して実現に向けて取り組むことが大切です。
今回は、美容師が目標設定をする重要性と目標設定の具体例を解説します。キャリアアップを目指すためのポイントにも触れるため、美容師としての働き方を充実させたい人は、ぜひ参考にしてください。
目次
1. 美容師が目標設定をする重要性
2. 【ランク別】美容師の目標設定の具体例
2-1. アシスタント
2-2. スタイリスト
2-3. サロンディレクター・店長
3. キャリアアップを着実に目指すためのポイント3つ
3-1. (1)小さい目標から大きい目標まで設定する
3-2. (2)自己分析を行う
3-3. (3)設定した目標を定期的に見つめ直す
まとめ
1. 美容師が目標設定をする重要性
美容師としての働き方を充実させるには、自分に合った目標設定が重要となります。美容師が目標設定をするメリットは、下記の通りです。
・昇格や昇給に必要な功績を残しやすくなる
・仕事へのやりがいを感じる機会が増える
・モチベーションの向上につながる
美容師には、アシスタント・スタイリスト・サロンディレクターなどのランク制度があります。キャリアアップには、技術力の向上やサロンでの功績が必須です。
目標がない状態で毎日ただ業務をこなすことは、キャリアアップに必要な功績が残せないだけでなく、仕事へのやりがいを感じられなくなるというリスクがあります。
また、設定した目標を達成するには、常に努力が必要です。まずは目標を設定し、目的意識を持って日々の業務に向き合いましょう。
2. 【ランク別】美容師の目標設定の具体例
美容師がやりがいを感じながら働くには、将来のビジョンをイメージしてキャリア全体の目標を立てることが重要です。「〇歳で独立」「美容学校の講師として活躍」など、ざっくりとしたイメージを持っておきましょう。
将来のビジョンをイメージしたら、次は現在のランクに合った目標を設定します。美容師の目標設定の内容は、ランクによって内容や傾向が大きく異なることが特徴です。自分に不足しているスキルや経験を知ることで、目標設定がしやすくなります。
ここでは、ランク別に美容師の目標設定の具体例を解説します。
2-1. アシスタント
アシスタントが目指すランクは、スタイリストです。スタイリストになると、カットやパーマなどの施術を、1人で担当することになります。
スタイリストデビューに向けた目標設定例は、下記の通りです。
スタイリスト合格には、確かなカットスキルが求められます。先輩やオーナーからアドバイスをもらい、改善したらフィードバックをもらう流れを習慣化しましょう。
コンクール優勝などの目標やなりたいイメージを周囲に伝えることで、目標達成への意識が高まり、的確なアドバイスをもらうきっかけにもなります。
2-2. スタイリスト
スタイリストが次に目指すランクは、サロンディレクターや店長です。
ディレクターは、アートディレクターやサロンディレクターとよばれることもあります。イベントや美容ショーで演出を手掛けるなど、トップスタイリストよりも優れた技術と知識が必要です。
店長は、美容師の技術と知識だけでなく経営的な視点も求められます。経営統括・人事管理・コスト管理などの責任が伴うランクです。
スタイリストの目標設定例は、下記の通りです。
ディレクターや店長として働くには、他のスタイリストよりも優れた技術力と知識を身につけることが課題となります。目標を達成するには、さまざまな場所へ足を運び、可能性の幅を広げることがポイントです。
2-3. サロンディレクター・店長
サロンディレクターや店長の上のランクは、エリアマネージャーや社長です。サロンディレクターや店長のランクまで上がった場合、サロン内で目指せるポジションには限りがあります。
サロンディレクターや店長の目標設定例は、下記の通りです。
エリアマネージャーや社長になるには、集客ノウハウや経営管理の知識が求められます。独立するとなれば、強みとなるスキルや経営に役立つ資格の取得も必要です。
3. キャリアアップを着実に目指すためのポイント3つ
設定した目標を1つずつ達成することで、着実に美容師としてのキャリアアップが期待できます。ただし、美容師のキャリアアップには、目標設定をした後の取り組み方が重要です。目標設定だけで満足せずに、達成まで「取り組み・分析・見直し」の流れを継続しましょう。
ここでは、美容師のキャリアアップを着実に目指すためのポイントを具体的に解説します。
3-1. (1)小さい目標から大きい目標まで設定する
ランク別の大きな目標を実現するには、まず小さな目標を設定することが効果的です。いきなり大きな目標に向けて努力を始めるよりも、小さな目標の達成による成功体験を繰り返した方が効率良くキャリアアップを目指せます。
小さな目標設定例は、下記の通りです。
・注目度を高めるためにSNSのフォロワーを増やす
・月の指名件数〇件を達成する
・1日の流れや出来事を復習する時間を作る
・心に響いた言葉をメモする
・仕事に役立つ情報誌を月に〇冊読む
・口コミに返信する
設定した目標は、ノートやスマホのメモ機能などに記録しておくと、進捗状況の確認や過去の振り返りに役立ちます。義務として目標達成に向けて取り組むのではなく、モチベーションを維持できるように楽しみながら続けましょう。
3-2. (2)自己分析を行う
目標達成までには、失敗や挫折などでつまずくことがあります。自分の強みと弱みを理解したりモチベーションを維持したりするためには、自己分析が重要です。
自己分析の主な方法は、下記の通りです。
・口コミを見る
・自分の強みと弱みを理解する
・数字で効果を把握する
・行動による結果を可視化する
「タスクを詰め込みすぎる傾向がある」「失敗を引きずりやすい」など、自己分析によって自分の性格や行動パターンも見えてきます。タスクを詰め込みすぎる人は、1日の予定の中に1時間ほど空白の時間を作っておくことも改善策の1つです。
なかなか目標達成できない場合は、自己分析によって上手くいかない原因やクリアすべき課題を見つけ出しましょう。
3-3. (3)設定した目標を定期的に見つめ直す
最初に設定した目標が、現在の自分が目指すべき内容であるとは限りません。目標を設定した当時と現在では、知識や経験の差が異なります。また、世の中のニーズも変化するため、美容師として目指すべき方向性が変わってくる可能性もあります。
キャリアアップには、設定した目標の定期的な見直しが必要です。現在の自分の姿を客観視した結果、当初のビジョンとは異なる「なりたい姿」が見つかることもあります。
自分に合った働き方を見つけてキャリアアップを目指すためにも、最初に設定した目標にこだわりすぎず、ベストな目標を設定することが大切です。ただし、「なんとなく違うかも」など感覚だけで目標を変えるのは避けましょう。目標を変更する場合は、情報や自己分析の結果を踏まえて冷静に判断することがポイントです。
まとめ
特に目標もなく毎日ただただ美容師として業務をこなしているだけでは、キャリアアップに時間がかかってしまいます。美容師として充実した働き方を続けるためにも、まずは目標を設定することが重要です。ランクによっても目標の傾向が大きく異なるため、自分に適した目標を設定する必要があります。
設定した目標を達成するには、「小さな目標を1つずつ達成していく」「自己分析を行う」「目標を見直す」ことが大切です。目標を設定したら、将来のビジョンに近づけるようにコツコツ努力を続けましょう。