ウエディングプランナーの離職率

コラム

ウエディング業界の中でも花形の職種がウエディングプランナーです。

仕事は多岐にわたりますが、主に披露宴の演出などを手掛けます。現在、結婚式を行わないカップルが増えていると言われていますが、それと反比例してウエディングプランナーを目指す方は年々増加傾向にあります。

一昔前の結婚式・披露宴は婚礼専門施設やホテルを使うことが多かったのですが、現在は施設を貸し切りにできるゲストハウスに人気が集まっています。

またゲストハウスの人気に合わせて、ウエディングプランナーに就きたい求職者も増えています。現在は、ブライダル専門の専門学校があったり美容系専門学校にブライダルが専攻できる科があったりと、学生時代からブライダル業界のノウハウを覚えることができます。

ウエディングプランナーのお仕事

プランナーのお仕事は、新郎新婦やその家族に最大の幸せを提供するお仕事といっても過言ではありません。
そんな方々にとって大切な結婚式を、受付から当日まで総合的にプランニングするのがウエディングプランナーです。
すなわち、そのカップルにとって担当してくれるプランナーは会社の顔になるわけです。

予算に合わせた演出や料理の提案にはじまり新郎新婦との密な打合せ、司会やカメラマン・音響スタッフなどの人材手配に加え、ブーケやウエディングケーキの準備もプランナーの仕事になります。
基本的に、1組の新郎新婦に1人のプランナーが担当し、プランナーは数組のカップルを同時進行させる必要がありますので、結婚式が多い春や秋は多忙を極めることになります。

その分、非常にやりがいがあると言われています。
各カップルや家族によって物語も様々で、プランナーの新郎新婦に対する思いや感動もひとしおです。

ウエディングプランナーの離職率

やりがいと感動に溢れているウエディングプランナーは新卒・転職共に女性に人気の職種ですが、それと比例するように離職率も非常に高い職種です。

具体的な数字は出ていませんが、飲食業と変わらない退職率だといわれることもあります。
飲食業はどの職種よりも離職率が高く、40%を超えるそうです。

では、実際ウエディングプランナーはどういった理由で離職してしまうのでしょうか?

 

ウエディングプランナーの退職理由

■営業の強要
・売上ノルマがあり、プラン追加などの営業強要が当たり前のように続きました。売上を上げないといけないことは理解していますが、結婚式自体がもともと安いものではありませんので、プラス何万・何十万もするオプションを押し進めることにストレスを感じ、退職しました。(26歳/女性/神戸市在住)

■結婚・妊娠
・結婚と妊娠を機に退職しました。産休・育休を取得して続けようと考えていましたが、不規則な上に土日祝の出勤が必須のプランナー職は厳しいと思い退職しました。(29歳/女性/大阪市在住)

■キャリアプラン
・ウエディングプランナーとしての昇進はほぼなく、なったとしてもプランナーのリーダーが上限でした。勤務していた会社はウエディングのみで運営をしていたので、他の商材を扱う部署への異動も考えられないので退職しました。(32歳/女性/堺市在住)

■労働時間
・非常に労働時間が長い職種です。新郎新婦との打ち合わせが基本的に平日の夜(新郎新婦の仕事退社後の時間)になるので、必然と残業が増えます。繁忙期であれば、毎日23時頃の電車に乗って帰宅していました。勤務していたところは、ドレスコーディネーターもいましたが、その方たちも同じく残業時間が増えていました。(25歳/女性/京都市在住)

■女性同士のトラブル
・陰口だけでは済まず、更衣室などで直接言い合う人もいました。長時間勤務なども相まって、ストレスが溜まった先輩スタッフが後輩に対して八つ当たりすることもあり、見ている方もしんどくなりました。後輩の退職者も増え、職場が悪循環になり私も退職することにしました。(28歳/女性/尼崎市在住)

 

ウエディングプランナーの経験を活かす

ウエディングプランナーに見切りをつけて退職・転職を考える場合、みなさんはどういった職種に転職をするのでしょうか。また、ウエディングプランナー経験者を歓迎する職種はどういったものがあるのでしょうか。

ウエディングプランナー経験者が選ぶ転職先職種

1.営業職
嫌われがちな営業職ですが、プランナー経験者の多くが営業職を希望します。元々プランナー職を営業職と認識している方が多く、商材と顧客対象が変わるだけという認識です。
経験のない職種を選択するよりは始めやすいのかもしれませんね。

2.事務職
プランナーと違って受け身の事務職は、元々女性に人気の職種です。
また、妊娠してもプランナーのように動き回ることも少ないので、子供をのぞむ女性にとっては最適な職種かもしれません。残業なし・簡単作業などをイメージしがちな事務職ですが、それも会社によって異なります。
プランナー以上に入社してからのギャップがうまれるかもしれません。

3.教育職
無資格でも働けるブライダルを扱う専門学校の教職員です。教員としての経験は問われず、むしろブライダル業界での経験のみが重要となります。
学校の教員は、ブライダル業界とちがって土日祝がお休みというケースが多いため、プランナー経験者に選ばれやすい職種です。
また、経験者だからこそ、実務にそったアドバイスや授業を組めるといったメリットがあります。

ウエディングプランナー経験者を歓迎する職種

1.営業職
トークスキルはもちろんのこと、お客様の希望に沿った提案ができるウエディングプランナーは企画営業や提案営業職から重宝されます。営業職は経験を問わないケースも増えているので、将来のキャリアプランをしっかり見据えたい人や年収の上昇を希望する人にオススメです。

2.人材コーディネーター業
人材コーディネーターは、相手の要望をヒアリングし顧客に最適な求人を紹介・提案します。実際、相手に寄り添うことが前提となるこのお仕事はウエディングプランナー経験者の方が多くいらっしゃいます。

3.介護職
ウエディングプランナーのようなホスピタリティ精神は、介護業界に求められます。
またブライダル業界で培った対人力は介護業界で活かせるスキルのひとつです。

『もう営業職はしたくない』、『ノルマがある仕事は嫌だ』
という方は介護業界という選択肢もいいかもしれませんね。

 

いかがだったでしょうか。人気のウエディングプランナーですが、なりたいと憧れる任数と比例して退職率も高くなります。

しかし、人生最大の笑顔に出会えるのもウエディングプランナーならではです。
人の役に立ちたい・人を喜ばせるお仕事がしたいという方は、一度ウエディング業界に飛び込んでみてもいいかもしれません。

 

 

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