繁忙期とは一年を通してお客様や予約、注文などが多い時期のこと。
アパレル業界の繁忙期はセールや季節の変わり目である12月と1月。飲食業界の繁忙期は忘年会や新年会、歓迎会などの宴会が多い年末年始や年度の切り替わり時期。
求人や転職業界の繁忙期は1月~3月、7月前後などなど各業界には繁忙期というものが存在します。
ヘアスタイルは定期的に整えるものなので、月によって忙しさに差がないのでは?
と思われがちですが、美容師にも繁忙期があります。
成人式の着付けやヘアセット、結婚式の時期などピンポイントで忙しい日もありますが、月全体を通して忙しいのは3月と7月と12月です。
3月・7月・12月が忙しい理由とは
年度のしめくくり3月に美容師が忙しい理由
卒業式や入学式、入社式を迎える方が多い3月は、髪の毛を整えようと美容室に行くお客様がとても多くなります。
また、入学式や卒業式を迎える本人の保護者の方も、参列されるにあたりヘアスタイルを整えたり、カラーリングやパーマなどのスタイルチェンジを希望される方が多いようです。
新入生新や社会人でなくても、3月は年度の終わりですよね。
次の新年度に備えて身だしなみを整えようという方が男女、年齢問わず多くいらっしゃいます。
普段は定期的に髪の毛を整えていないという人も、この時期は美容室に行かれる方増えるため、3月は美容師にとって一年の中で忙しい月となります。
暑い夏の始まり7月に美容師が忙しい理由
夏はさっぱり髪の毛を短くしたいという方や、お盆の帰省前に髪の毛を整えたいという方も多いためこの時期も普段定期的に美容室には行かないというお客様が増えます。
また、暑い夏はスタイルをお考えの方も増える傾向にあり、特に若い世代は夏休みに髪色を明るくしたり、パーマを当てたり、思い切ってショートにしたりといつもより派手な髪形にチェンジされる方が多いと感じます。
夏は浴衣の着付けやヘアセットのご予約も入るため、美容師は7月なにかと忙しくなるでしょう。
一年の締めくくり12月に美容師が忙しい理由
12月は美容師以外にも美容業界全体が大忙し。
一大イベントのクリスマスに向けて、ヘアスタイルをきれいに整えたい方が男女ともに多く、人気スタイリストになると12月の予約は早々と埋まってしまいます。
帰省の時期でもあるので、普段顔を見せない親戚に会う為や、久しぶりに会う両親や義実家に行く前に髪の毛を整えておかなければなりません。
また12月は一年の締めくくりの月ですので、新年を迎える前に髪型を整えるお客様で美容室はにぎわいます。
年末に向けてのヘアカットはクリスマス後から30日までが一番多く、美容師にとってかなり忙しくなる月といえるでしょう。
美容師にとって耐える時期の繁忙期
美容師という職業はただでさえ拘束時間が長く、忙しい日は休憩時間もままならないという体力勝負のお仕事です。美容室の繁忙期は予約が詰め込まれた状態で、休み時間がなく休憩にすらいけないという日が増える可能性も。
指名のお客様を持つスタイリストは売り上げを伸ばすチャンスですが、入社したてのスタイリストアシスタントはお客様を持っておらず、ヘアカットなどの施術もできません。
シャンプーやブロー、カラーのアシストや掃除、受付など、美容室の雑務に毎日追われます。アシスタントでも休憩に行けない日が多々あるため、体力とモチベーションの低下に気を付けたいところ。
忙しい時期でも営業時間後のトレーニングなどはありますし、年末のためプライベートも含め飲み会などの宴会も増え、心身ともに疲れてしまう時期です。
忙しすぎるとケガや事故のもとになりますし、体を壊してしまえば元も子もありません。
先輩上司も目が回るような業務に追われているので、部下の行動や心情に気づけないということも多く自分で体調管理はしっかりと行いましょう。
美容師を辞めたいと思ったらいつ伝えるべき?
もし今の美容室をやめたい、ほかのサロンに転職を考えている、美容師の仕事を辞めたいと思っているという方は離職・転職は繁忙期に被らないようにしましょう。
普通は退職の旨を伝えるには1か月前が妥当とされていますが、
まずは退職したいということをしっかりと伝え、退職の日や業務などオーナーとよく話し合いましょう。
お店の規模やスタイリストが持っているお客様数などによってかなり差があるでしょう。
業務の引き継ぎやお客様カルテの確認とご連絡、指導する立場だった場合、その後の後輩の教育は誰に任せるのかなど美容師の退職にはやることがたくさんあります。
仮に繁忙期前の10月に退職の旨を伝えたとしても一か月後の11月に退職するのは、繁忙期を控えた美容室にとってかなりの痛手。
小さい美容室なら特に人手がギリギリになってしまい、お店が回らなくなってしまいますよね。せめて繁忙期は残ってほしいと引き止められる場合が多いかと思います。
もし円満に退職したいなら、自分が抜けてもお店が回るよう整うまで時間がかかってしまうかもしれない事を念頭に置いておきましょう。
ただ、理不尽なオーナーのもとで働いている、人間関係がつらすぎるなどの理由で早く辞めたいという方もいるでしょう。最低限の退職のルールは守り、自分で決めた退職日を決めるのも問題はありません。
美容師の繁忙期を理解して体調管理を万全に
美容師を辞めたい、転職したいと考える理由は様々ですが、忙しすぎてしんどい、忙しすぎて体調を崩したなど予想以上の忙しさに体や心がついていかなかったケースが多く見受けられます。
きらびやかに見える美容師ですが、休みなく働きプライベートな時間がとりにくい業種なので意外と厳しいお仕事です。
特に、美容師の繁忙期は新年度、夏休み、年末と世間がワイワイと楽しんでいる時期での激務になるので、周りの友達とのギャップを感じることも。
美容師の繁忙期のことを理解し無理をしすぎず体調を整えながらお仕事に挑めるようにしましょう。
またお店選びも美容師を続けるにあたり、重要なポイントです。
体が資本の美容師ですので、モチベーションは持ちつつ楽しく働けるお店をみつけたいですね。