美容師の仕事は、髪を切る・染めるといった技術だけでなく「人とのやり取り」がとても大切です。お客様との信頼関係、先輩との学びの関係を大事にできる人は、自然と成長が早く、指名や応援も増えていきます。
ここでは、実際にサロンで役立つシーン別のコツを紹介します。
お客様とのコミュニケーション
最初のあいさつで印象が決まる
シーン例:「初めてご来店のお客様」
→ 「本日はご来店ありがとうございます。担当させていただきます○○です。どうぞよろしくお願いいたします」
名前を名乗るだけで安心感が増します。
カウンセリングは具体的に聞く
NG:「どんな髪型にしますか?」
OK:「前髪は目にかからないくらいが良いですか?」「普段のスタイリングはアイロンを使いますか?」
日常のライフスタイルに合わせた質問をすることで、お客様も答えやすくなります。
施術中の会話の工夫
例:「最近忙しかったですか?」「お休みの日はどんなことをされるんですか?」
趣味や休日の話題は盛り上がりやすく、自然な会話の流れが作れます。
逆に、お客様が雑誌やスマホを見ているときは、あえて会話を控える配慮も大事です。
仕上げのひと言で差がつく
例:「このスタイルは後ろからドライヤーを当てるとまとまりやすいですよ」
例:「今日は○○のワックスを使いました。軽い仕上がりなので朝のセットにおすすめです」
家に帰ってからのことを考えたアドバイスは、お客様の満足度を大きく上げます。
先輩とのコミュニケーション
仕事のあとに必ず確認する
シーン例:「シャンプーを終えたあと」
→ 「強さは大丈夫でしたでしょうか?」と先輩に確認すると、改善点をすぐに教えてもらえます。
メモを習慣にする
先輩から言われたことをノートに書き出す。
例えば「タオルワークは首元から」「声のトーンはお客様に合わせる」など、小さなことでも残しておくと次に活かせます。
失敗したらすぐ相談する
例:「すみません、薬剤を間違えて準備してしまいました。すぐに用意し直しますが、他に注意点はありますか?」
ミスを隠さず、誠実に対応することで信頼につながります。
感謝を伝える小さなひと言
「先ほどのアドバイス、すごく勉強になりました」
「フォローしていただいてありがとうございます」
このような言葉は、先輩にとっても嬉しく、あなたの努力を応援したくなります。
まとめ
お客様には「安心感」と「居心地の良さ」を、先輩には「素直さ」と「感謝の気持ち」を示すことが、美容師としての成長の近道です。特に新人のうちは、会話の中でどれだけ相手を気遣えるかが信頼を左右します。
美容師は技術者であると同時に、接客のプロでもあります。毎日の会話や姿勢を少しずつ工夫しながら、自分らしいコミュニケーションスタイルを育てていってください。

