美容師の仕事は魅力的な点も多いため、憧れをもって美容師を目指した人も多いでしょう。しかし、実際に働き始めると大変に感じることも多く、「自分は美容師に向いていないのでは」と悩み始めている人もいるのではないでしょうか。
当記事では、美容師に向いている人の代表的な5つの特徴や、美容師として身につけるべきスキル・性質について解説します。自分の性格や適性の中から美容師に向いているポイントを見つけて長所を伸ばしながら、努力や経験を重ねて美容師としての成長を目指しましょう。
美容師に向いている人の特徴5選
美容師には個性的な人も多くいますが、ほとんどの美容師は、多くの美容師に共通する特徴もあわせ持っています。特に次の5つは美容師として活躍する人に多く見られる特徴であることから、美容師に向いている人の特徴と言えるでしょう。
【美容師に向いている人に見られる代表的な特徴5つ】
● 探求心が強い
● 協調性がある
ここでは、上記の5つの特徴について、それぞれ詳しく確認しましょう。
1-1. 美容・ファッションのトレンドに敏感である
美容師に向いている人が持つ特徴の1つとして、美容やファッションに関するトレンドに敏感であることが挙げられます。
美容師は、カットやカラーなどを通してお客様の魅力を引き出す職業であるため、美容やファッションに関する知識は欠かせません。基礎的な知識はもちろん、最新のトレンドを常にチェックすることも大切です。トレンドに関する情報収集や、流行を取り入れた施術を楽しめる人は美容師に向いていると言えるでしょう。
1-2. 忍耐力がある
どのような状況にも立ち向かえる忍耐力があることも、美容師に向いている人の特徴の1つです。美容師は立ち仕事が基本であり、お客様の予約状況に合わせて臨機応変に対応しなければなりません。体力的・精神的なタフさが求められるでしょう。
また、美容師のキャリアはアシスタント（下積み）から始まることが一般的であり、次のステップに進むためにはコツコツと練習して必要な技術を習得する必要があります。地道な努力を続けられることも、美容師に必要な適性と言えます。
1-3. 人とのコミュニケーションが苦ではない
美容師はさまざまな年代・性別のお客様と接するため、一定のコミュニケーション能力が必要となります。お客様の中には「担当美容師との会話が楽しみ」という人も少なくないため、人とのコミュニケーションが苦にならない人は美容師に向いていると言えるでしょう。
なお、美容室を訪れるすべてのお客様が「担当美容師との会話・コミュニケーション」を求めて来店しているわけではありません。優れたコミュニケーション能力があることに越したことはありませんが、「人と会話することが苦手ではない」という程度でも十分に美容師としての適性を満たせるでしょう。
1-4. 探求心が強い
物事への探求心が強く、学習意欲が高いことも、美容師に向いている人が持つ特徴の1つと言えます。美容師に必要な技術を身につけるためには、先輩美容師のテクニックを見て学ぶことも大切です。先輩美容師がどのように施術しているのか研究する向上心が求められるでしょう。
また、カットやカラー、パーマなどの施術に関する知識や技術は常に進化し続けています。美容師として活躍し続けるためには、最新の知識・技術を常に学び続ける学習意欲の高さや、最新の知識や技術を自身の施術に取り入れていく柔軟性も必要です。
1-5. 協調性がある
先輩美容師や同僚スタッフと協調して働けることも、多くの美容師が持っている特性の1つとして挙げられます。
多くの美容室では複数の美容師が働いており、それぞれの美容師がさまざまなお客様に対応しています。それぞれの美容師が目の前のお客様の施術に集中することも大切ですが、掃除や電話応対・受付など、美容師全体の仕事を円滑に進めるための業務を協力して行うことも重要です。
同じ職場で働く美容師との協調性がある人は、勤務先や同僚の美容師・スタッフからも重宝されます。自分の業務のみをこなして満足するのではなく、美容室や同僚の美容師・お客様のために、自分ができることがないか自ら考えて行動することも大切です。
美容師として成功するために鍛えるべきスキル・性質
美容師に向いている人に共通する5つの特徴を紹介しましたが、美容師に向いている人の特徴は他にも多数あります。「トレンドに敏感」「人とのコミュニケーションが苦にならない」など、多くの人に当てはまる内容も少なくありません。自分の性格や特性と一致するものも多くあるため、「自分は美容師に向いていない」と悲観しすぎないようにしましょう。
美容師として成功するためには、向き・不向きを考えるよりも、どのような努力をすべきか考えることが大切です。美容師として活躍し続けるために鍛えるべきスキルや性質について紹介します。自分の長所を活かしながらスキルを磨き、美容師として働くための自信を身につけましょう。
2-1. コミュニケーション能力
美容師として自信をもってお客様の施術・接客を行うためには、コミュニケーション能力を向上させることが大切です。美容室を訪れるお客様の中には、担当美容師とのコミュニケーションを楽しみにしている人もいます。話し上手・聞き上手な美容師は、コミュニケーションを求めるお客様に愛されやすいでしょう。
また、お客様とのコミュニケーションを通じて、お客様のニーズを読み取ることもできます。お客様が求める理想の姿に近づけることができるため、顧客満足度を高めることにもつながるでしょう。
一方で、中には担当美容師とのコミュニケーションをそれほど重視していないお客様も存在します。コミュニケーションを積極的にはとりたくないお客様に対しても、不快感を感じさせない接客ができる臨機応変なコミュニケーションスキルを身につける必要があります。
2-2. 独自性
多くのお客様に担当美容師として指名される美容師を目指すためには、美容師としての高いスキルとともに独自性も必要となります。自分の得意な施術や強みを見つけ、他の美容師との差別化を図りましょう。
美容師としての独自性を高めるためには、カットやカラーなどの基本的な技術を高めつつ、スキル以外の部分も工夫することが大切です。自分が主に担当できるヘア以外のメニュー（アイケア・ネイルなど）を考案したり、お客様のニーズに合った空間を整備したりと、自分ならではのアイデアで勝負しましょう。
2-3. 自己管理能力
美容師には高い自己管理能力も求められます。立ち仕事が中心であるため、特に健康管理は欠かせません。また、お客様の予約の時間や施術の流れに合わせて効率よく業務をこなせるよう、時間管理能力も身につける必要があります。
さらに、美容師は接客業であることから、お客様の言葉や態度に対して感情的にならないことも大切です。プライベートの出来事に対する感情も仕事に持ち込まないよう、しっかりと感情管理ができるようにしましょう。
美容師に器用・不器用は関係なし！大切なのは「努力と経験」
「美容師には器用さが求められる」と思われがちですが、美容師の向き・不向きに「器用さ」は特に関係がありません。手先の器用さはスタイリストデビューまでの期間に影響する可能性がありますが、美容師としての直接的な成功要因となるわけではないことに留意しましょう。
また、上で説明した「美容師に向いている人の特徴」に該当する内容が少ないからと言って、「美容師に不向きである」というわけでもありません。大切なことは、美容師として努力や経験を積み重ねることです。日々コツコツと知識・スキルを磨き、理想とする美容師像に近づけるよう毎日の業務に一生懸命取り組みましょう。
まとめ
美容師に向いている人が持つ特徴はさまざまですが、主に「トレンドに敏感」「忍耐力がある」「コミュニケーションが苦ではない」など共通する部分もあります。「自分は美容師に向いていないのでは」と悩んでいる人は、自分との共通点を見つけて自信を取り戻すことも大切です。
一方で、「向き・不向き」は美容師として成功するための大きなポイントではありません。コミュニケーション能力や独自性、自己管理能力を高めることで克服できることもあるため、向き・不向きを考えるよりも知識やスキルを磨くことが重要です。器用・不器用にかかわらず、日々の業務で学びや経験を積みながら、理想の美容師を目指してみてはいかがでしょうか。
